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社会人1ヶ月目の僕が組織課題を解決?! 新卒がOJTでバリュー浸透に取り組んだ話

※本記事は2019年7月に書かれたものです。


はじめまして!RELATIONSの河村です!
今年4月に社会人になったばかりの、ピチピチの新卒です!!

現在は3ヶ月の研修期間が終わり、「Wistant(ウィスタント)」というマネジメントツールを開発・運用している事業部で営業を担当しております。

社会人になったことで環境がガラッと変わり、生活リズムの変化やはじめて体験する業務に苦戦しつつ、全力疾走しています・・・
戸惑うことも多いですが、RELATIONSでの仕事は多くの刺激と学びがあり、とても楽しい社会人生活を送っています!

特に、研修の一環で行ったOJTが一般的なOJTとは別物だったので、ここで紹介させていただきます!!

1.ビジネス経験0なのに、OJTで組織課題を解決?!

OJTとは「On The Job Traning」の略称で、現場で実際の業務を覚える教育訓練のことです。
そのため、通常は「なにを覚えてもらうか」という内容が明確に決まっています。

ですが僕がOJT初日に受けた説明は・・・「なにするか自分で決めてね」

・・・え?

自分で研修内容決めるってなにごと??

頭がハテナでいっぱいでした。
そのあと詳しい説明をうけたところ、今社内で発生している組織課題を自分でみつけ、その解決にチームを組んで取り組んでくださいというものでした。

特徴をピックアップすると、

・新卒1人に4人のチームメンバー(先輩社員)がつく
・事業部の課題ではなく、組織全体に発生している課題に取り組む
・期間は3ヶ月、だが合格基準はなし。自分で設定したゴールを達成することが目標

巷でよく聞くOJTとぜんぜんちがうじゃん!
ですがよく考えると、いきなりプロジェクトのリーダーをやらせてもらえる経験なんてそうそうできないぞ、とだんだんワクワクしてきました。
そんな不安と高揚感が混ざりながらのスタートでした。

2.見つけた課題はバリューの浸透度の低さ!

組織課題を探すといっても、OJTがはじまったのが入社して2週間目のとき。課題を見つける以前に、会社のこともよく知らない段階です。だから「これが問題点だ!」なんてすぐにでてくるはずもありません。

そこでまずは、今社内で組織改善のためにどんな施策が走っているのかを調べることにしました。

社内で使っているSlackやDocBaseを漁っていたところ、長谷川さん(弊社代表)が行っている「バリューブックの作成」という施策が目に止まりました。

バリューブックとは、バリューを体現するためにとるべき行動と、取るべきでない行動を具体的な行動例として明確にしたものです。
行動をDoとDon’tに分け、組織の判断軸として運用していく目的で作られています。

RELATIONSのバリューは3つあり、以下の通りです。

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研修でバリューについての説明を受けたばかりだった僕は、「バリューって、そもそも社内に浸透していないの?」と驚きました。

説明された内容は「なんの課題もない状態で完璧に運用されている」と思い込んでいたんですね。(謎理論)でも実際には、バリューの「認知」はされているものの、普段から「強く意識」はされていない状態でした。

そこで僕は、「バリューを浸透させる」ことをテーマに決定しました。
代表が取り組んでいているレベルのものなら、明確に組織課題と言えるだろう!と思ったからです。

次にゴールを設定をしようとしたのですが、これが鬼門でした。だって「バリュー」って目に見えないじゃないですか。
どうやって定量的なゴールを立てればいいんだろう・・・と悩み、ゴール設定の納期を3週間も延長してようやく設定することができました。
それは、「全メンバーが2日に1回バリュー投稿をしており、1日20件以上の投稿がある状態」です。

バリュー投稿とは、Slack内にある「#re_value_park」のチャンネルで、バリューに沿った行動をしたメンバーを称賛する投稿のことです。

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四半期ごとに選出されるMVP(REでは「めっちゃ(M)バリュー(V)パーソン(P)」という意味)の選出基準にもなっています。

この投稿が1日2、3件しかないことに僕は目をつけました。
バリューを体現する行動が投稿されないということは、バリューを意識してメンバーが行動していない or バリューに沿った行動があっても周囲がそれに気づいていない、ということだと考えたからです。

この数件しかなかったバリュー投稿が、GW前日にメンバーの1人が投稿の呼びかけをしたことで、1日に20件も投稿が増えたことがありました。その時の活気のある状態が毎日つづけば、目に見える形でバリューが浸透していると言えるのではないか、と思ったのがゴールを設定できた理由です。

3.「全メンバーの投稿」が最難関の課題に

目標設定ができたので、バリュー投稿を増やすための施策を実施していきました。具体的には、

・バリューパークで毎朝投稿の呼びかけをする
・「なぜバリュー投稿を増やす必要があるのか」というスライドを作って全 メンバーにプレゼン
・全社員が集まるMTGでその場で投稿してもらうよう呼びかけをする
・投稿数が少ない人に向けて僕がいっぱい投稿する

などなど・・・とにかく手を動かすことを意識しました。

その効果か、全体の投稿数はどんどん伸びていきました。
6月に入ると、総投稿数が20件を割る日はなくなるほどにバリューパークも活気づいてきたのです。

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でも・・・
ぜんぜん投稿してくれないメンバーいるやん!!

そうなんです。僕の設定したゴールには「全メンバーの2日に1回投稿」も入っているので、なんとか投稿してくれないメンバーにも投稿してもらう必要があったんです。
そこでそんなメンバー達にヒアリングをしたところ、投稿していない理由は

「バリュー投稿が増えるのと、バリューが浸透することのつながりがイメージできないなあ」

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「バリューを体現するってパフォーマンスの高いことだから、感謝の言葉とかいっぱい投稿してもズレてきちゃうじゃん!」

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「バリュー投稿ってタスクと比べるとどうしても優先度が下がっちゃって、タスクに追われてつい忘れちゃうんだよねー」

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ガーン・・・
(新卒がOJTやってるんですよ?!協力してくれてもいいじゃないですか!)
・・・そんな言葉を飲み込みつつ、(協力してもらうことが目的ではなく、バリューを浸透させることが目的ですもんね)どうしたら納得してバリュー投稿をしてもらえるかをずっと考え、試行錯誤していました。

「今日こんな事ありましたよ!バリュー体現じゃないですか?!」的なフリップを作って、投稿してもらえるまで同じ人に1週間毎日見せにいきました。
1対1で、バリュー浸透とはなぜ必要なのかという議論を1時間以上もしました。
出張で社内にあまりいないメンバーには、移動中の隙間時間に電話をかけさせてもらって「バリューパークがどう変わったら投稿できそうですか?」としつこくヒアリングしました。

こんなかんじで、とにかく泥臭くアプローチし続けました。

4.ついに成果が・・・!

そんな感じで施策を打ち続けた結果・・・投稿数が爆発的に伸びました!

大きな転換点は、バリュー投稿をスタンプを押すだけでできるようになるシステムを導入したことです。導入した日から、平均100件以上の投稿がされるようになりました。

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バリュー投稿は、以前まで「スタンプ+メンション+メッセージ」という形式で入力する必要があり、手間だという声が上がっていました。

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その課題を解決するため、エンジニアの方に協力をお願いし、他の人の投稿にバリュースタンプを押すと自分のバリュー投稿として記録されるシステムを作りました。

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特にスタンプ投稿の機能実装からの伸びは顕著で、最終日には過去最高の146件投稿が実現しました!実装前までは最高でも50件超え程度だったので、約3倍もの数を叩き出すことができました。

各メンバーの投稿数を見てみてみると、6月最終週では1週間平均で3.5件の投稿を実現できました!
厳密に「全メンバーが2日に1回投稿」というゴールの達成は叶いませんでしたが、全く投稿のないメンバーはいなくなりましたし、5営業日で3.5投稿は2日に1回投稿以上のインパクトを出すことができたのではないかと思います。

5.OJTを通してこんなことが学べました


自分で経験してみて感じているですが、このOJTでいろんな力をつけることができました。
プレゼン能力、アプローチし続ける営業力、資料作成能力などなど・・・

その中でも僕が一番変われたと思うのは、考える前にとりあえず動く行動力がついたことだと思っています。

OJTメンバーの方々にも、振り返りで良かった点としてあげていただきました。

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入社直後の僕は、「これってどういう意味があるんだろう」「ほんとに意味あるのかな」といちいち行動する意味を考えて立ち止まっていました。
でも、はじめてのことって経験してみないとわからないことのほうが多いんですよね。そのことに気づけたのは他のどのスキルよりも貴重な学びだと思います。

いち早く即戦力化できる研修ももちろん大切ですが、社会人として価値を生み出せるような根本的なマインドが身につくOJT、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

弊社にご興味を持っていただいた方はこちらからご連絡ください!