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【第1回PRワーク】4人の広報メンバーが、同じテーマでそれぞれ記事を書いてみた。

こんにちは、RELATIONSの広報です。
RELATIONSは自社を実験場と見立て、さまざまな組織づくりの挑戦をおこなっています。その一環として、広報サークルではメンバーのスキルアップのためにあるトライをしてみました。題して、「第1回PRワーク:同じテーマで4人それぞれで書いてみよう!」。

PR視点の研究と、執筆スキル向上を目的に、弊社の「遠隔地居住制度」をテーマに置き、各自で自由にターゲットやゴールを設定して記事を執筆するというワークを企画。ターゲット設定や目的次第で、記事の切り口や構成、文体がどのように異なるのか、4人のメンバーで検証を進めていきました。

この記事は、
・社内メンバーの広報・PRのスキル向上に対して課題を抱えている方
・他社の広報・PR活動のアイディアを参考にしたい方
にお役立ていただければと思います。

第一の目的は、執筆スキルの底上げ

弊社はホラクラシー®(自律分散型組織)で運営をしており、メンバーは各自、希望して広報という役割にアサインをしています。現在は7名がアサインしていますが、そのなかでも抱えているロール数も違えば、関わり度合いの濃淡にも差があります。広報をメインの業務としているメンバーもいれば、コンサルタントを兼任しながら関わっているメンバーもおり、年次もバラバラ、広報・PRの経験やスキルもさまざま。

一方で、PR戦略、企画、執筆、デザイン、メディアリレーション等々、広報・PRの分野はプロフェッショナルなスキルを必要とされる領域。なかでも、執筆はどのPR業務においても必須のスキルです。
届けたいターゲットにしっかりと響くコンテンツを作り続けるためには、まずはメンバーの執筆スキルを底上げし、ターゲットに合った構成、文章を書くことができるチームにしたい!そのような想いでPRワーク第1回目を立ち上げました。

ワークのなかでは、目的とゴールを以下のように設定しました。

▽PRワーク全体を通した目的
・各自の執筆スキルの現在地を認識し、 個人の視野を広げて執筆の視点を増やす
・個人が持つ文章作成・校正スキル・構成の組立などのノウハウをサークル内で共有する
・社外発信する際の執筆スキルについて、サークル内でレベルを揃える
・個々人が記事作成・校正における勘どころを持てるようにし、工数や負担減・スピードUPを図る

実際に書いた4記事がこちら!

① タイトル:働き方の選択肢を広げよう。会社にマッチした制度をつくるための3つの発想

担当: RELATIONS広報 斉藤 里菜
ターゲット: 人事の制度担当者
ゴール: 
・制度に関する相談の問い合わせがREに来ている状態→ 率先したトライをしている組織というRELATIONSの立ち位置を確立するひとつのきっかけづくりになっている
・人事の制度担当者が、自社に遠隔地居住制度をつくるかどうかの判断材料のひとつとして活用してくれている

② 裏側ドキュメンタリー 「制度設計 3つの考え方」〜”働く場所の自由”を実現するためには?〜

担当: RELATIONSパートナー 川口 塔子
ターゲット: 【メイン】経営者層(制度を意思決定する人)、
【サブ】制度を設計・検討する人:人事やバックオフィス担当など
ゴール:
1.「 制度を設計する際にぶつかる壁とその考え方 」を制度の意思決定者に伝える
2. (裏のゴールとして)読者にRELATIONSの制度設計や意思決定のプロセスを知ってもらい、文化・価値化を伝え、RELATIONSのユニークさに関心を持ってもらう。

③ 代表の思想と業務特性の合致が鍵!遠隔地居住制度から考える制度策定のポイント。

担当: RELATIONS広報 広木
ターゲット: 遠隔地居住を検討している経営者・総務部長
ゴール: 
・遠隔地居住の制度だけ先走るのではなく、実現したい世界観がもっと大事だと伝わる(副次的にRELATIONS(代表・長谷川)の思想も伝わる)
・遠隔地居住者のリアルを伝え、社内で検討できる材料を提供できる

④ 「自分らしくいられる」場所に住む。日本全国どこでもOKな居住制度ができたウラ側

担当: RELATIONS広報 山縣
ターゲット: 採用候補者、縁側(外部パートナー)候補者
ゴール: 
・RELATIONSが一人ひとりの「らしさ」を追求する会社であることが伝わる
・「RELATIONS、あたたかくておもろそうな会社やん!」と思ってもらう

やってよかった!一方で、ワーク実施のハードルも。

実際にワークを行ってから数ヶ月が経過しましたが「やってよかった!」という面と、「PRワークを実施するにはハードルがあるな…」と感じる面の双方があると感じています。メンバーで振り返った内容を共有します。

やってよかった① 模倣から学べた

各メンバーの年次や保有スキル、これまでの広報・PR経験が異なるため、今回のワークでは”あるルール”を設けました。それは「他のメンバーが書いた記事を模倣してもOK!」というもの。自分が持っていなかった視点や要素、表現の方法など、良いと思ったものはどんどん真似しよう!と。

これは社内のワークだからこそトライできたこと。結果、メンバーが得た学びは多く、各自のスキルチェックにもつながりました。
また実際にあるメンバーは、このワークの後に執筆した記事で非常に完成度の高いアウトプットを仕上げており、学びを実務で活かすことができたと言えそうです。

やってよかった② 相互フィードバックでの気づき

今回のワークでは、
・記事構成が完成したタイミング
・初稿ができあがったタイミング
でチーム内に共有し、相互にフィードバックをする機会を設けました。その時点で、論理性が弱い箇所や、要素が不足している箇所、表現方法の違和感について率直な指摘やアドバイスをし合うことができたのは非常に良かった点です。

各々の思考や表現、文体の癖を自己認知する機会にもなったため、記事構成や執筆業務の経験が豊富なメンバーにとっても気づきの多いワークとなり、さらなる執筆力の向上につながっています。

やってよかった③ 仲間がいる心強さ

記事執筆と一言で言っても、企画→構成→執筆→リリースと完成までの工程は多く、遂行するには粘り強さや胆力が必要とされます。しかし、記事制作は一般的に、チームではなく個人で行うことのほうが圧倒的に多いのが現実です。

そこで今回、一部のメンバーが取り入れたのが「もくもく執筆タイム」。2時間ほどまとまった時間を確保し、オンラインでつないだ状態で、複数人で記事を書く時間を設けていました。同じ目標に向かう仲間と作業することで、集中力も高まり、心強さもありました。結果としてその後のチームメンバーの関係性深耕にもつながっていると感じます。

実施のハードル① 継続

通常業務以外で執筆1本を抱えることは、想像以上に工数の管理に苦慮しました。急遽舞い込む業務や別のタスクを優先させることも多々あり、元々想定していたワーク完了の期日から大幅にずれ込みながらやっと完成しました。

ワークの頻度と、業務の優先順位の付け方は今後も向き合わなければいけない課題だと感じています。

実施のハードル② アサインとフィードバック

弊社はホラクラシー®の組織運営形態であるため、自分とサークルリード(アサイン権を持つロール)の双方合意によってロール(役割)にアサインすることができる仕組みです。
自社でいえば、今回当てはまるのは「note記事運用ロール」であり、noteを運営するロールです。このロールへのアサインは各メンバーとサークルリードの双方合意によって実現します。 このとき、アサインについては「情熱」と「スキル」の両方が求められますが、個々人の間での差はあります。

今回のPRワークを通じて、「情熱はあるものの、執筆スキルは未熟である」と自己認知するメンバーもいました。そのメンバーは、自身の強みが生きる役割を担うことでチームに貢献し、活躍しています。

広報チームでは、日常的にチームビルディングを行い、関係性が良好であったため率直なフィードバックができましたが、そうでない場合、アサイン後の「スキルのミスマッチをどう乗り越えていくか?」などのハードルが生じるかもしれません。チームの状態によっては、相互フィードバックがしづらいこともあると思います。 様々なトライをするにも関係性やフィードバックが行き交うことが重要だと感じました。

今後も広報で新しいトライを行った場合は、続編として私たちの学びをnoteで共有いたします!
他社の広報・PRの方とのつながりも強化中。ぜひご連絡お待ちしています^^

(執筆: 斉藤里菜、編集:廣瀬信太郎)